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一部の声援?に勢いづいて、連続投下です。
しかも今回やや長くなったな;
タイトルどおり♂×♂なので苦手だったり将臣や知盛にNLとして心酔している乙女は回れ右。
R指定な内容ではありませんが…今回も舐められてます(←手の甲ですよっ!何かを想った人は再び自己申告/笑)
一応調べましたが、表現や時代背景、植物に関しての知識が素人なので…間違った部分がありましたらごめんなさい。
興味のある方だけ続きをどうぞ…
***** 知盛side *****
何をする訳でも無く、一人歩いていると微かに漂う香り。
「…ほう。このような場所に…」
それは民家より離れた、木立の中。
誰に知れるわけでもなく、ひっそりと存在する蕾。
「月下、美人…か。」
その蕾は大きく膨らみ、きっと宵には芳しい香りと大輪の花を見ることができるだろう。
そっと指先で蕾に触れ、そのまま来た道を戻った。
夕餉を済ませ風呂から上がると、部屋には将臣の姿は無かった。
おそらくは神子との逢瀬に出たのだろう。
「……」
空に大きく輝き始めた月を見上げながら酒を喉へと流し込んでいたが、
ふと立ち上がり夜着のままで夕刻に訪れた木立を目指す。
(そろそろ、か。)
そこには名に恥じること無い大輪の花が、月光を浴びて咲き誇っている。
「…やはり。」
目を細め、唇を緩める。
暫くその艶姿を眺め、ふと顔を近づけると何かの拍子に花に自らの腕が当たったようだ。
「…っ」
花の蜜がはじけ飛ぶ。
気付いた時には遅く、銀色の髪や肌についてしまった。
不測の事態に柳眉をしかめるが、自ら招いた事なので誰を責めようもない。
仕方なく宿へ戻ることにした。
そのまま部屋で休もうと思ったが、花の残り香がどうにも気になる。
微かに香るくらいならばまだしも、花の露をまともに浴びてしまっている。
「…面倒だ…が…」
部屋の前で踵を返し風呂へと直行した。
***** 将臣side *****
(少し遅くまで話し込み過ぎたか…)
氾濫した川の様子を見に行く途中で望美達と会い、
川へ行ってみると原因は怨霊で。
八葉として戦闘に加わり怨霊を追い詰めたが…逃してしまった。
しかしこれで氾濫の原因が分かった。
(あとは逃した怨霊の居場所を…?)
部屋の前まで来ると、どこから香るのか…なにやら懐かしい香り。
(あれ?…この匂いどっかで…)
考えながら部屋へ入ると、そこには香りの正体はなかったが、
居るはずの知盛の姿も無かった。
(こんな時間に、何処行ったんだアイツ…)
不在の知盛を若干不審に思いながらも、
先ほどから香るこの正体は何だったか、
何故自分はこの香りを懐かしいと思うのか。
寝所へ横たわり目を閉じたまま考える。
昼間の戦闘の疲れか、うとうと眠りに落ちそうな身体。
すると廊下を歩く音と、スッと扉が開く音がした。
瞬間、ふわっと香る鮮やかな花の艶(いろ)。
「…ばぁ、ちゃん?」
そうだ、花好きだったばぁちゃんは夏になると時折夜中に起きる。
幼かった頃のある日の夜、譲と一緒に後を追った。
すると縁側から何かをじっと見つめていた。
近くに行って問うと庭の一角を指差し教えてくれた…あれは…
「誰が "ばぁちゃん" 、だ。」
「▼*▲£&★◎×っ!?」
まどろみの中から一気に覚醒した。
びくっと肩を揺らして目を開けると、真上に知盛の顔。
風呂上りなのか、銀髪から雫が滴り落ちてきた。
「っわ、冷て!」
手近にあった布を取り知盛の頭へ被せる。
「面倒なのは分かるけど、髪くらい拭けよな。風邪引いたらどうすんだ。」
そのまま髪の雫を拭ってやろうと手を伸ばしかけて気付いた。
知盛自身から漂う香り。
「知盛、この香りは?」
銀髪を一房、指に絡めて顔を近づける。
「…移り香、だ。」
(…いけしゃあしゃあと言いやがったなコイツ!)
「…ほ~う。夜中に逢瀬とはやるじゃねぇか。
お前が夢中になるくらいだ、どんな奴なんだ?」
指先に髪を絡めたまま挑発的に言ってやる。
すると喉の奥でくっくっと笑いながら
「…俺の相手が、気になるのですか?…重盛兄上。」
「あぁ、お前を落とすなんざ相当な相手だ。
平家の人間なら誰でも興味をもつだろうよ。」
すると目を閉じ、薄い唇から呟くように零れ落ちた。
「…月下、美人…」
記憶の何かが浮上してくる。
「あ…? あれ?…確か、そんな花…あったよな?」
瞳を開けた知盛に、何かが重なって見える。
白い、大輪の…鮮やかな香りを放つ…
「この匂い…月下美人か!」
記憶が繋がった。
そうだ、昔ばぁちゃんが庭の花を指して言っていた。
「この近くに咲いてるのか?」
問うとゆっくり頷いた。
「お前一人で見てきたのか?そういう時は俺も誘えよっ!」
珍しいものでも見るように、じっと俺の顔を見る。
「…ほぅ、兄上にも…花を愛でる趣味がおありか。」
「俺のばぁちゃんがな、花好きだったんだ。
ガキの頃に、その[月下美人]てのを見せて貰ったんだよ。」
と、突然俺の手首を掴んできた。
「なっ!何だよ突然。」
「…これ、は?」
よく見ると手の甲に一筋の傷。
あぁ、何かヒリヒリするなと思ったら少し傷になってたのか。
「昼間ちょっと怨霊に出くわしてな。一線交えたんだか…そん時の傷だろ。」
「……。」
人の手首を掴んだまま、暫し無言で傷を見ていたが、突然
ペロッ
気付いた時には既に遅く、目の前には俺の傷に舌を這わせている知盛。
コイツは絶対に確信犯だ!あの視線、表情、舌の動きで誘ってやがる。
「~っ!一度ならず二度までもっ!」
顔も身体も熱くなるのを感じる。周囲が薄暗くて本当に良かった。
すると脱力した知盛が、俺の胸に体当たり?をかましてきた。
「今度は一体何だっ!」
ヤケになって叫んだ俺への返答は
「…五月蝿い…眠ぃ…」
消え入りそうに聞こえた声と微かな寝息。
(ちょっ!まてよ!本気で寝ちまったのか!?)
何とか膝上にずらし、確認しようと顔を近づけると…
知盛自身から香る月下美人の香り、肌蹴た夜着から覗く風呂上りのしっとりしてそうな肌…
こうしていると、その辺の女など比べ物にならないほどに艶っぽい。
あぁ、本当に稀に見せる素直さが、本気で可愛いと思えてしまう。
(って!マジでやべぇっ!)
慌てて知盛を横たえ一心地。
自分の居た場所はいまや知盛に占拠されてしまった。
(仕方ねぇ…こっちで休むか。)
知盛の為の寝所へ身体を横たえ、独り言のように呟いた。
「…明日は、俺も連れてけよ。」
聞こえているのかどうなのか、微かに身じろきをした。
そんな反応を微かに笑いながら、自分も眠りへと落ちていった。
朝、目を覚ました俺は驚愕した。
腕の中にある重み。
あの香り。
視界に入る銀髪。
隣で寝ていたはずの知盛が、何故か自分の場所へ戻っていて。
思考が停止してしまった俺は、未だに絡めた手を解けない。
否、動けないのだ。
・・・・・・
あぁ、もーいいや。このまま二度寝しよう。
寝起きの頭が深く考えるのを拒否し、
抱き枕のように丁度良い位置に知盛を抱き直して惰眠に入った。
将臣×知盛第二弾読ませていただきました-!!
いやぁ、第一弾に引き続き素敵な展開でハァハァしながら読ませていただきました♪←変態
第三弾も是非是非期待しておりますvv
そして舐めるでまた何を!?と思ってしまいました←申告(笑)
先日の座談会(笑)での通り、次回は後白河でも出してみようかと…
もしくはどっかの貴族捏造して稚児…(ゴホゴホ
将臣に嫉妬と独占欲を植えつけてみよう企画(爆)
そのうちにウチの知盛は寝込みを襲うんじゃなかろうかと
ハラハラする作者です(笑)